高齢妊活についてのセルフケア 卵子の質を落とさないために

 植物療法士のKanakoです。

前回から、高齢妊活のセルフケアについて、をテーマに卵子に着目したセルフケアをご紹介しています。今回は「卵子の質について」です。卵子の老化というキーワードを聞いたことはありますか?卵子は生まれる前にお母さんのお腹の中で一生分がつくられますよね。つまり、女性の年齢と共に卵子も歳を重ねるということです。

一般的に30代後半から卵子の質が低下してくると言われています。年齢と共に妊娠率が低下することに、卵子の老化が原因のひとつとして考えられます。

卵子の老化と聞くと嫌な印象を受けますが、言葉を変えると細胞の機能低下のことです。機能低下には年齢が関わってきますが、年齢だけが細胞の機能低下に影響を与えるのではなく、ストレスや生活習慣も関わってきます。そのため卵子の数と同様に、卵子の質も生活習慣の改善で老化スピードをゆるやかにすることは可能なのですよね。

これまでのコラムで妊娠力を高める生活習慣の一つに「バランスの良い食事」を推奨してきました。卵子の老化をゆるやかにするには、食事もポイントになります!では、どのような食事を心がけることが卵子の老化をゆるやかにし、妊娠力を高めるのでしょうか?



卵子の老化をゆるやかにする、食事とは?


基本となるのは、バランスの良い食事です。日々の食事で必要な栄養は摂れていますか?お腹は満たされていても、栄養が不足していることはありませんか?鉄は子宮環境を整える、ビタミンDの不足で卵巣予備機能が低下するなど、偏った食生活を繰り返していると、妊娠に必要な栄養素が足りていないことがあるのです。バランスの良い食事を心がけて、栄養をしっかりと摂りましょう!

では、卵子細胞の老化を防ぐにはどのようなことに気をつければ良いのか、細胞を元気にするための食事とは?その内容に入っていきましょう。

血糖値スパイクに気をつけましょう!


卵巣機能の低下を防ぐには、血糖値スパイクに気をつけましょう。高血糖は体を焦がし、卵巣機能を低下させると言われています。血糖値をコントロールするためには、高タンパク・低糖質の食事を心がけましょう。食事でタンパク質の摂取が難しい場合は、プロテインなどを活用して、こまめに補うようにしましょう。

ここで気をつけたいことは、低糖質を意識して、糖質制限だけに注目すると栄養不足になりがちになることです。ホルモンの材料にもなるタンパク質をしっかりと摂って、バランスの良い食事を心がけ、栄養不足に気をつけましょう!

質のよい油を摂りましょう!


卵子の質を改善するには、良質な油脂を摂りましょう。魚油や亜麻仁油、エゴマ油などの必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸)は炎症を鎮めるため、老化の予防になります。体内に慢性炎症があると妊娠しにくいことがわかってきています。ボリジ油のサプリメントも手軽に摂取できるのでおすすめです。最近では、油脂の中でも魚の脂に多く含まれている、DHAやEPAの血中濃度が高いと、体外受精の成功率が高いこともわかっています。

体内の酸化と炎症は、どちらも老化を促進して、妊娠の妨げになってしまいます。妊活中には、抗酸化と抗炎症作用のある食材を意識して、バランスの良い食事を摂るようにしましょう。



このように卵子の老化をゆるやかにするには、食生活の見直しがカギになります!35歳以降になると卵子の老化により、徐々に妊娠率が低下していくというデータがありますが、食生活を見直すことで妊娠率がアップする可能性があることも近年の研究でわかってきています。

今回のコラムが、卵子のアンチエイジングに役立つヒントになれば幸いです^^

この連載は今回が最終回となります。これまで、妊活とセルフケアをテーマに妊娠力を高めるためのケアについて、ご紹介してきました。妊活のステージや状況は人ぞれぞれですが、どの段階においても「妊娠しやすい体に整えること」これが妊娠力を高める秘訣だと思うのです。日々の生活習慣で、バランスの良い食事、適度な運動、良質な睡眠を心がけることがホルモンバランスを整え、冷えの改善や卵子細胞の老化予防にも役立ちます。

セルフケアにハーブやアロマなどの植物療法を取り入れることで、ストレスのケアや妊娠力を高めることに繋がります。このコラムでの情報が、妊活中の皆さんが心身ともに健やかに、そして妊娠力を高めるヒントになれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございます☆

※フィトテラピー(植物療法)は医療行為ではありません。ご使用の際は、自己責任のもと、ご活用ください。治療中、投薬中の方は医師の指示に従って、ご使用ください。本記事で紹介したアロマやハーブに関する使用において、生じた問題に対する責任は負いかねます。

参考文献:
夫婦で妊娠体質になる栄養セラピー 溝口徹 著 青春出版社

著者プロフィール

Rachel Tamiya

Kanako
植物療法士/AMPP(フランス植物療法普及医学協会)認定メディカルフィトテラピスト

妊活では、自然妊娠、不妊治療(タイミング法、人工授精、体外・顕微授精)、流産、死産を経験。
心身ともに苦しいときに植物の力に支えられたことをきっかけに植物療法専門学校「ルボアフィトテラピースクールhttps://www.phytoschool.com/」にて、植物療法を学ぶ。これまでの自身の経験をもとに、WOMB LABOにてカウンセラーも務める。
Instagram:@phyto_kanako

 

 

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