最終更新 2023.10.23 by WOMB LABO編集部
Hello, Rachelです!
世界のフェムテック、第11回目は、「世界の女性たち|モンゴル編」の後半です。
世界中のフェムテック製品を展開する会社を立ち上げたスイートシークレット社のファウンダー兼CEOのディーナ バットトグトフさん。「より多くの女性たちに正しいフェミニンケアと知識を伝え、それぞれが自分の健康を守ることができる世の中にしたい」という強い想いからアクションを起こしたディーナさん。1冊の本との出会いが大きく彼女の背中を押します。
1冊の本との出会い
3年程かけて、多くの女性たちと話し、デリケートゾーンに関する悩みを聞き、アドバイスをしていくなかで、女性たちに正しい情報を伝えていく最善の方法はないかと考えました。婦人科の医者のような専門的な視点からモンゴルの女性たちにアドバイスができたらどんなに良いだろう、そう思うようになりました。
世界中の専門書を調べ、ついに見つけた本。それが、国際的なベストセラー作家であり、女性の外陰部や膣の病気の専門医として30年以上の経験を持つ婦人科医、Dr.ジェニファー・ガンターの「バジャイナバイブル」という本でした。21か国で翻訳されているこの書籍の翻訳権を1年かけてようやく取得し、モンゴルで出版することができました。少しずつですが、この本をきっかけにデリケートゾーンケアの大切さへの理解が深まり、健康に対する意識が高まってきたように感じています。
Jen Gunter, MD,The Vagina Bible
女性クリニックのオープン
起業家としてスタートし、モンゴルの女性たちの捉え方や健康に対する意識も少しずつ変わってきましたが、まだまだです。同時に取り組んでいたプロジェクトは女性専用のクリニックをオープンすることでした。モンゴルは高齢化社会の日本と違い、平均年齢は27.5歳、全体の59%が30歳以下です。若くして出産を経験する女性が多いです。その女性たちが安心して相談できる場所、正しい知識を得られる場所、そして、何かあれば専門的に診てくれる場所、そういう場所が必要だと思いました。クレイジーかと思うかもしれませんが、私はこのクリニックのオープンを妊娠、そして出産というプライベートのライフイベントと並行して行いました。「どうやって?」と良く聞かれますが、気が付いたら協力してくれるお医者様と出会い、オープンすることができました。使命感を持っているとパワーがあふれてくるのかもしれません。
プライベートのバランス
実は、私はこの出産が3人目でした。そうです、2人の子どもたちの育児をしながら、そして自分のケアもしながらなんとかやってきました。育児やビジネスを大きくしていくこと、自分のケアをすることと、様々なことを達成しようとおもったらできるでしょう。
仕事をする上で一つだけ守ってきたことは、完璧にしようとしないこと。ただ、本当のことを言えば、私は恵まれています。家族や旦那さんが全面的に協力し、支えてくれているからです。そのおかげで私は乗り越えてこれたのだと思っています。そう、彼らの愛が私を支えています。忙しい中でも自分の時間を持つためにホットヨガに行っています。これはストレス発散とリセットするために続けています。
昨年、第3児を出産
日本の女性たちへのメッセージ
すべての女性たちが幸せであれるようにと思っています。そして、外側も内側も健康で美しい人生を送れるように。
女性はパワフルです。どんな小さなことも愛を持って取り組んでいくことで素晴らしいものにできます。私たちはこの世の中をもっと有意義に生きやすくできる力があります。もちろん、時に自分たちを過小評価したり、落ち込んだりしてしまうこともあると思いますが、そういう時、私は自分にこう言います。
「あきらめないで自分を心から信じれば、必ず道は開ける」
参考文献・引用:
https://worldpopulationreview.com/countries/mongolia-population
https://www.indexmundi.com/mongolia/mother_s_mean_age_at_first_birth.html